
このイライラは更年期障害の症状なの?

わけもなくイライラしてしまい、つい夫にきつく当たってしまいます。夫の対応もそっけなくて、ますますイライラするばかり…自分でもどうしていいかわからなくなっています。

いつもイライラしてしまい、行き先が不安です。余裕のない自分にも嫌気がさしているけど、どうしても感情がコントロールできなくなってしまいます

笑って過ごせていたことにもイライラして、子供にキツく言いすぎてしまいました。最近では、私がすぐに怒るものだから距離をとっているようです。昔のように家族仲良く過ごしたい。
40~50代となり閉経が近づいてくると、些細なことでイライラしたり、すぐにカッとなることが増え「これは更年期のせいなのかしら?」と悩む方が増えてきます。
- 年齢が40~50代である
- 生理周期が乱れている
- 気分の浮き沈みも激しくなっている
- 不眠症や眠りが浅くなっている
- 体や顔がほてったり、よく汗をかくようになった
イライラの他にもこのような項目が当てはまりますか? 思い当たる項目があれば更年期によるイライラな可能性が高いです。
こうした更年期のイライラは、周りに嫌な思いをさせるだけでなく、自分自身もどうにもコントロール出来ない感情に不安や辛さを感じるものです。
更年期だからしょうがないと諦めるのではなく、原因と対処法・予防を知ることで、イライラを解消・緩和させることができます。
更年期によりイライラする男性も
なにも更年期によるイライラは女性だけの症状ではありません。男性も同じように男性ホルモンが減少することで、ホルモンバランスがくずれ、自律神経が乱れて、イライラや怒りっぽくなったりします。
とくに男性の場合、職場で責任やストレスを多く感じるため、イライラしたり、うつになってしまうケースが多くみられます。
更年期のイライラの原因
そもその、どうして更年期になるとイライラするのでしょうか?
更年期のイライラは、50歳前後に訪れる閉経と大きな関係があります。女性は40歳になる頃から、卵巣機能の低下とともに徐々に女性ホルモンが減っていきます。そして、40代後半になり閉経が近づくことで急激に女性ホルモンの分泌量が低下します。
女性ホルモンとは、脳の視床下部の命令で、卵巣が分泌されるものです。そして、排卵後に卵巣が「十分女性ホルモンは分泌されましたよ」と視床下部に報告することで、視床下部は女性ホルモンの分泌を促す命令をストップします。このように、生理周期に合わせて女性ホルモンは分泌しています。
しかし、加齢により卵巣から女性ホルモンの分泌量が減ってしまったことにより、視床下部は「命令をだしているのに、女性ホルモンが出ていない」と混乱してしまいます。
この視床下部には、自律神経をコントロールする役割があり、視床下部が混乱したことにより自律神経のバランスが乱れ、精神が不安定になってしまいます。結果、些細なことでイライラしたり、気分が落ち込みやすくなります。
更年期のイライラに周期や波はあるの?
月経前にイライラするのと同じように、更年期によるイライラも波があります。
そのため、どうしようもなくイライラするのに後になって「どうしてあんなに怒ったのかわからない」「小さな事だったのに我慢できなかった」と後々後悔することも。
生理前症候群のイライラ(PMS)の場合、毎月生理前に来るのか主ですが、更年期の場合 毎月 決まった時期の来るものではなく、その日・時間によって大きく感情が左右されるので、予測するのが難しくもあります。
イライラした時の解消法
「すぐにこのイライラを解消したい!」とイライラしてしまったら、どう気持ちを落ち着ければいいのでしょうか。
一番は気持ちをリラックスさせることです。
少しでも相手を傷つけることを言ってしまいそうになったり、我慢ができなくなったら、言葉を発する前に一度一人になってリラックスして気持ちを静めましょう。
- 音楽を聴く
- 音楽には、気持ちを鎮めるリラックス効果があります。川の流れる音やクラシックなど優しい音色の音楽を聴きましょう。
- 日光を浴びる
- 女性ホルモンが減ると、幸福を感じるホルモン「セロトニン」の分泌も低下し、イライラの原因になっていることもあります。このセロトニンは、日光を浴びることで分泌が活発になるので、一日の始まりの前に朝日を浴びると、いい気持ちで過ごすことができます。
- アロマテラピーでリラックスする
- アロマオイルの「イランイラン」という香りにはリラックスさせる効果があります。イランイランには、リラックス効果の他にも「高血圧」「不眠」といった症状にも効果があります。
アルコールが入ることで、ますます感情のコントロールができなくなり、状況を悪化させるだけです。
また、好きなものを好きなだけ食べることでストレスを解消する方もいますが、更年期になると新陳代謝が悪くなり、下半身肥満や動脈硬化・糖尿病の原因になるので、できるだけ避けましょう。
更年期のイライラの治療法
- ホルモン補充治療を受ける
- 婦人科や更年期外来で、更年期障害の医学的治療を受けることができます。足りていないホルモンを「飲み薬」や「塗り薬」で補い、症状を解消することができます。
- 有酸素運動をする
有酸素運動がイライラへの耐性を上げる効果があるという研究結果がでています。ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳といった有酸素運動を週に3回以上行うといいでしょう。イライラの耐久がつくだけでなく、肥満解消にもなり一石二鳥なのでおすすめです。
- 漢方薬を飲む
- 漢方を飲むことで、気の廻りを整えてイライラを緩和することができます。イライラする気持ちに有効な漢方
- 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
- 加味逍遥散(かみしょうようさん)
- 甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)
漢方薬の効果が見られるのは、1ヵ月~3ヶ月ほどかかります。
1ヵ月しても効果が感じられない場合は、漢方が合わない場合もあるので、違うものを試すといいでしょう。
- サプリメントを飲む
- 更年期障害用のサプリメントを利用するのも一つの手段です。更年期のイライラは女性ホルモンの分泌が減ってきていることが原因なので、その女性ホルモンに似た働きをする成分を取り入れることで、症状を緩和させることができます。漢方と比べて飲みやすく、手軽で、安価なことから多くの女性がサプリメントを利用しています。
とくにタバコは、更年期障害の症状を悪化させるといわれています。
今でもタバコを吸っているという方は、今では病院で禁煙の治療も受けられるので、前向きに辞めることを考えてみませんか?
まずは、サプリメント試してみては?
些細なことでイライラするのは、周りとの関係悪くするだけでなく、自分自身も疲れますよね。かといって、病院へ行くほどでもないし・・・という方が多いのも事実です。
イライラしているのがつらいと感じたら、まずはサプリメントで様子をみてはいかがですか?
サプリメントでイライラが収まるの?と疑問に思う人もいるかもしれませが、更年期のイライラの原因は女性ホルモンの減少です。そのため、女性ホルモンと同様の働きをする物質を摂取することで、イライラや不安定な気持ちを落ち着かせることができます。